私のイメージ

前長男・変態色欲ブラコン。妙にいつもノリノリでテンションが高い。
 一人称は我、芝居がかった言葉を好み、神話になぞらえた名前をつけるのが好き。
 兄弟最弱。
 その毒牙はバクラにもかかっているとか。だが、そこに愛は無い。
 自分をゼウスと名乗り、バクラをパンドラ、次男をバロール、三男をシュー、あるいは三郎と呼ぶ。

前次男・残酷冷酷めんどくさがり。テンションは常に低い。
 一人称は私、途切れ途切れっぽい口調。ひどいことを言ったりする。
 兄弟最強。
 王様にしか、興味がないらしい。破滅願望があるらしく、目指す先は王様との心中。
 長男を兄上、三男を三郎や、弟と呼ぶ。主にいじめ。

前三男・普通。よく慌てる。
 一人称は俺。兄たちに敬語使いまくってる。たまに弟にもクセで使ううっかり屋。
 すぐ泣くし、すぐ心配するし、ジタバタしたり悩んだり、まあ、普通。
 バクラをこの世の誰よりも愛し、慈しんでいる。優しい邪神という恐ろしい矛盾の持ち主、本人(神)は気づいてない。
 上から順番に一の、二のとつける。兄ならば一の兄上、弟ならば一の弟。
 弟によかれと思ってバクラ紹介したらとんだひどい目に合う。たぶん泣いた。 


 外見決めてません。





 彼は上から3番目。
 それまではそこが最後で、末だった。
 しかし、気づけば、下からもまた、3番目になった。



「生まれたか」

 その、一の兄上の楽しそうな声を聞き、俺は首をかしげた。

「何がですか」
「バクラが貴方の子でも……孕みましたか……認知はしてあげてくださいね……私は、めんどくさいのでしませんが」
「ちょっ! 二の兄上、バクラは男でしょう!!」
「何を言う、愛と邪神にできないことはない!! なあに、我にかかればそなたにだって子を成してやろう!!
 さあ、弟よ!! 服を脱いで足を開け、そうすれば後は我が思う存分「放送禁止」して[規制]してやるから!!vvv」
「おおおおお、お断りします!!」
「……三郎は……反応、普通、めんどくさいから、無視すれば、いいのに」
「そうだな。三郎、そなたは邪神なのに人のように泣いて抵抗するなど、本当に普通だ。だが、そこがかわいいなvvv」
「三郎ってやめてください!! なんで俺だけ和風なんですか、というか、一の兄上、お顔を近づけるのですか……イヤー!!」

 本能的な危機に一の兄上を蹴り飛ばす。
 あっ、壁に突き刺さった。
 そこで、俺は、はっとする。そうだ、一の兄上は兄弟で一番弱いのだから手加減しなくてはいけなかったのだ。
 慌てて一の兄上を引っこ抜き、俺は謝罪を口にした。
 一の兄上はしばらく俺を不思議そうに見ると、頭をぽんっと叩いた。

「お前、普通」

 俺は、とりあえず泣きながら兄上を壁に戻した。


 その後、やっぱり悪いと思って一の兄上を引き抜くと、兄上が今度はやっと普通に応えてくれた。

「弟が、生まれた」
「……それは、久方ぶり」
「弟……ですか?」

 俺の、弟。
 一の兄上とも、二の兄上とも、随分と生まれる時間の隔たれた俺にとって、初めての下のものだった。
 なぜだか、嬉しいと思う。
 そんな俺を、やはり、一の兄上と二の兄上は不思議そうに見ていた。

「というわけで、我らが愛しき三番目、我がシュウを名づけし邪神よ、弟を迎えにいってくれ」

 



え、俺?
 




「なに、俺が迎えにいっていいのか? そうかそうか、生まれた末弟を[ドカーン]で[バキューン]してもよいのか、そなたも心が広くなったものだ!!
 ふふ、愛しき末弟に真っ先に我の愛を与えられるとは、至上の快楽だな!!」

 一の兄上は、恐ろしいほど俺たち兄弟を愛している性欲の化身。

「めんどくさ……うっかり、殺す、かも……」

 二の兄上は、冷酷非情最も邪神らしい、めんどくさがり。

「俺が……いきます……」

 そして、そんな兄弟の中で、邪神なのに普通と言われる俺が行くしか……なかった。










 異常だと、彼の邪神は言う。

「普通を有する邪神など、異常だ」
「優しさを含有する邪神など、異常」
「そもそも、普通など、人ですら口にしながら実行できないというのに」
「相手を心配し、謝罪まで口にする。なんという恐ろしき歪つ」
「アレは、泣いた。かわいかったが、おかしい」
「泣くほどの感情を、発露できるなど、正気の沙汰ではない」
「しかも、アレは三番目、日本の話では、三番目はいつだって、物事を突破する」
「ゆえに、アレも……突破するかもしれない」
「……我は、アレを愛おしいと思った。もう少し共に巡りたかったものだ」
「それが……どれだけ……本体の望みに近づくか……あの子たちに、影響を与えるか」
「楽しみだ」
「ええ、楽しみです」
「不安や、恐怖など、我らは抱けぬ」
「抱けるとすれば、アレのみ。ゆえに楽しみです」
「そう、楽しみだ」

 彼の邪神は、そう、呟いて立ち上がる。

「どこへ?」
「どうも、シュウに双子だと告げるのを忘れていた、上には気づいたようだが、下に気づいていない、導いてくる」
「どうぞ」
「しかし、双子か、弟とて久方ぶりなのに、双子など、アザトースは何を考えておられるのか」
「本体は、何も考えてなど、いません……想像すら、めんどくさい」
「手を変え、品を変え、ご苦労なことだ。まあ、我にとっては皆、愛しい限りだ」
「私には、めんどくさい、限り……」
「まったく、お前は王以外にも反応した方がいいぞ、我と[ァー!]するとか」
「お断り……します、一物、切り落とします、よ……」
「……いってくる」
「いってらっしゃいませ……かえって……くるな」


 勝手にすっすみませ……。
 かざいろは様の書いた誕生話と、深夕様の誕生話の裏側という感じで……すみません。



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