某、骸にそっくりだと有名な漫画、黒●事ネタをあえて遊戯王で。 2巻ネタバレ赤執●バクラネタです!!
セリフはところどころ改変+描写いり。
誰か、漫画描いてください(おかしい)
雨が降る。
ざぁざぁと血を洗い流す雨。
彼は、主人の瞳を抑え、惨劇を覆い隠した。
「随分と派手に散らかしたな……切り裂きジャック――いや」
その向こうで、青白い顔がじっと、こちらを見ていた。
「獏良了」
びくりっと、獏良了と呼ばれた青年は震える。
青白い顔を更に青くし、怯える様に唇を開いた。
「ち、違うんだよ……コレは……。
叫び声に駆けつけたときにはもう……っ」
しかし、その言い訳には説得力がなかった。
なぜなら、青年はその白い髪も白い頬も白い首も真っ赤に染めるほど血にまみれて雨の雫でも誤魔化せないほど汚れていたのだ。
彼は、青年を睨みつける。
「もう、なんだ?
俺たちは唯一の通り道にずっといたんだぜ……お前は一体何所からその袋小路の部屋に入ったんだ。
その姿でしらばっくれるつもりか……?」
青年は、俯いた。
そして、その表情をゆがめる。
「もういいだろう、獏良くん……いや」
それを、彼は見ていた。
臆病で、大人しく、優しかったはずの青年を。
「『獏良了』すら、仮の姿だろうがな。
くだらない芝居はやめろ……『バクラ』」
青年の肩が激しく震え、顔をあげた。
「『お前のような存在』にこっちで会うのは初めてだぜ……うまくそれらしく振るまっていたようだが」
青年の表情が歪む。
雨の中、白い頬が釣りあがり、目が細まった。
まるで、まるで笑っているかのように。
「上手く……?」
みるみる、青年の化けの皮ははがれた。
つりあがりきった口からは牙が覗き、細まった目はぎらぎらと青く濁っていく。
まるで、別人だった。
「俺様は、演技派でよ」
臆病で、大人しく、優しかった面影が消失し、ばさりっと、まとめられた髪が雨にも負けずばさりと広がる。
「それも、超一流の」
ゆっくりと開いたコートの中、金色に光るリングがあらわになった。
見慣れた金色の輝き。
それをまといながら、白く、赤い青年は、笑う。
「だけどよお、遊戯……あんただって「ユウギ」じゃねえだろ?」
「相棒にもらった名前は、『ユウギ』だ。今は」
「へっ忠犬ぶりやがって、んじゃまあ……改めて遊戯……いや」
強く強く強く、歪んだ笑みを浮かべ。
「王様」
まるで、堂々と立っていた。
芝居小屋の俳優のように、路上の歌姫のように、あるいは、世紀の大悪党のように。
「盗賊王・バクラでございマス★」
誰か、管理人の頭を叩き割るためのチェーンソーを……。
最後のセリフはどうしても……どうしても譲れませんでした。