また三男×六男です。
 前の続きではないですが、繋がってます。
 普通にエロいです。


 






































 近くて遠い世界は、時折隣接することがある。
 隣接したとしても世界同士の距離は人間には遠く、あまり意味が無い。
 だが、神となれば別だった。
 神にとって、隣接した世界はあまりにも近く、その壁は薄すぎる。

 いた……い。

 だから、闇にまどろむ邪神は自分と同じ、けれど違う弟の声に動くのだ。
 他者の苦痛は、その邪神にとって楽しいものだった。他者の悲鳴はその邪神にとってどんな音よりも好ましかった。それが、自分と同じ存在であるものから発されるならば、どれだけの悦びか。
 だからこそ、花の匂いに寄せられる蝶のように耳に届く声のまま、邪神はその強すぎる力であっさりと世界の壁を壊し、隣の世界へと向かう。
 途中で、世界が壊れない程度に力を削ぎ、顕現した。
 最もしっくりくる、契約した者の望む幼子の姿。
 ただし、その顔は望みよりも人工的に整いすぎて恐ろしい。

「六の弟」

 闇に声を響かせた。
 有無を言わさぬその声に、闇が蠢く。
 その闇をかきわけてぺたりと歩みを進めた。しかし、その歩みは数歩も足を動かさず、止まることになる。
 なぜなら、その濁りきった赤い瞳に、少年は弟の姿を捉えたのだから。 

「久しい、と言うべきか、あるいは瞬きの合間であたっか」

 少年の弟、そう定義される存在は、珍しく人型であった。
 黒いあちこちに跳ねた癖っ毛に、一つだけの赤い瞳、褐色の小さな体には四肢がなく、カラーリング以外は何一つ似ていない、しかしどこか似通った雰囲気は確かに少年の弟と思えた。
 人型をとるのが苦手であり、普段は闇という不定形の姿が多いため以前は無理矢理人型をとらせたのだが、今日はその必要が無い。
 なぜか床に寝そべっている弟は首だけを少年へと向けた。

「兄上、様?」
「それ以外見えるか」

 見えないとでも言うように返事は無かった。
 起き上がらない、というよりも起き上がれない弟を見下ろして不思議そうに首をかしげる。

「頬を、どうした」

 少年の視線の先、弟の頬に痣があった。
 あまり傷つくことのないむしろ傷つける側である少年は、少し驚いているようにも見えた。
 
「……バクラ、蹴った」
「直さないのか」
「ちょっと……疲れた」

 疲れたという言葉に、少年は少し考える。
 千年宝物と体や力が対応している弟は、見たとおり現在の状態では力が弱い。少年にとっては指を動かす程度のことでもすぐに疲れてしまうのだ。
 ならば、闇に戻ればいいと少年は思う。
 そこに、兄の気配を感じた弟が、無理矢理引きずられるよりは、と人の姿を取り続けているという理由は考えもしなかった。
 おかげで痣を治す力も起き上がる力もなく弟は転がっている。
 そんな弟の傍らまで少年は特に興味もなさそうに近づくと、手を伸ばした。
 びくりっと、弟の体が恐怖に震える。前回も少年はこんな無表情で、何気ない仕草で、眼球を抉ったのだ。
 殴られたり、蹴られたりはまだましだが、自分の数少ない残った部分を奪われる激痛と恐怖は耐えられない。
 思わず顔を背ければ、手はそのまま顔を通り過ぎて向こう側の脇腹を掴む。 

「?」

 しっかりと脇腹を掴むと、いきなり持ち上げる。  
 邪神だけあり、少年は細腕だが弟の体を軽々と持ち上げた。
 しかし、問題は勢いとバランス。

「!」

 物を持つということに慣れていない少年はまるで勢いよく大根を引っこ抜いたかのように弟の体を掲げ、その勢いのままぐんっと後ろへバランスを崩す。
 きょとんっと見開かれた目と、目が合い、そのまま少年と子どもは後ろへ倒れていく。
 そのまま倒れていれば弟の頭はまず間違いなく床にたたきつけられていただろうが、寸でのところ少年の影から溢れた闇が二つの体を受け止めた。
 呆然とする弟に構わず、そのまますとんっと座った少年は弟を膝に乗せる。   
 近くで見る少年の顔は、やはり整っていると同時に恐ろしいほど感情がなく、意図が読めない。
 その顔が痣に近づき、次の瞬間、何かを理解するより先にぬるりと触れた。
 まるで、犬がするように、痣を何度も舐める。温度のない舌は濡れていて、どちらかといえば気持ちが悪い。
 元々理解しがたい少年の行動だが、それは度を越えていた。
 疑問符だらけの弟に構わず、ちゅっと音をたてて顔を離す。そして、頬に指を伝わせた。

「直った」

 一瞬、言葉の意味がわからなかった。
 少年は構わず肉付きのよくない弟の頬を指でなぞる。
 しばらくして、そこにあるはずの痛みがなくなっていることに気づき、理解できた。
 痣を、治したのだ。
 恐らく、元が同じであるから、同じ力を舐めることにより渡したのだろう。
 考えてみれば簡単なことだが、できるものなのかっと弟は感心した。 

「直るものなのか」

 と、同時に少年も感心している。
 やれそうだからやってみた。そんな雰囲気を漂わしている。
 そして、少し考えるような仕草を見せると、また顔を半分ぶつけるように近づけた。
 顎を持ち上げられ、少し上向きにされると抵抗しようも無く、唇を重ねられる。
 ただし、前回とは違い、舌と同時に何かどろりとした物を注がれた。
 唾液ではない量と喉越しに暴れるが、簡単に抑えつけられる。
 飲み込めとでも言うように喉を強く絞められた。ごくりっと喉が動き、注がれたものを飲み下すと唇が離れる。
 げほっと咳き込み、吐き出しそうになったが、喉を抑えられるいるためそれもうまくできない。
 喉を締め付けながら、少年は弟の存在しない右目の下に口付けた。柔らかな触れるだけのものを瞼にも一つ落として、呟く。

「見えるか」

 視界が、ブレた。
 いや、正確にはブレたわけではなく、物が二重に見えた。
 一つは、目の前の少年の顔、そしてもう一つ、なぜか驚いている自分の顔がある。いや、それだけではない。なぜか見える自分の顔には、赤い右目が収まっているのだ。

「め……?」
「見えるか」
「……見える……」

 少年が視線を動かせば、弟の片方の視界も変わる。

「でも……兄上様の……め……」
「余の?」

 じっと、右目を覗き込む。
 焦点のあっていない右目は少年が覗き込むと同時に、少年を覗き込んでいる。
 不思議な感覚に、弟は眩暈を覚えた。

「繋がらないのか……」

 個体差のせいか、などと小さく呟きながら何気なく手が右目に伸びる。
 びくっと震えて咄嗟に顔を振った。
 また眼球を抉られるのは嫌だと抗えば、不思議そうな視線が突き刺さる。

「まあ、いい」

 あっさりと右目から別に視点が移る。
 眩暈に思わず目を閉じると、右目だけが自分を写している。
 視点は、弟の体を支える少年の手の下、薄い胸に向かっていた。
 指がふよふよと肉付きの悪い体の中で比較的柔らかな胸に触れる。

「前は確かめなかったが、胸があるのか」

 弟でありながら、両の性を持つ弟。
 親指が胸の中心を押す。くすぐったさに震えれば布越しに弄られる。
 くすぐったかった感覚が徐々に摩り替わり、胸の突起が小さく膨れた。

「どこまで、人と同じなんだ?」

 布越しに指でいじっているのとは逆の突起をはむりと口に含まれた。
 舌先で完全には膨れていない突起をいじられ、自然に開いた口から声が漏れる。

「ひゃ……ぁん」

 最初は、舌で、布地が湿ってくると、唇でその形をくっきりとさせるように軽く食んだ。
 強弱をつけ、舐め、挟み、やわやわと刺激する。
 時折歯を当て、反応を見ながら、呟いた。

「快楽とは、苦痛を薄めたものにすぎない」
「はっ……」
「余は、他者に苦痛を与えられるが、自らが苦痛を得ることはない。ゆえに、勿論、快楽もない」

 ざらりと布地を挟んで唇と胸の突起がこすれる。
 いつしか、手が細すぎる腰を撫で、服の裾に触れた。

「本体は余に何も与えなかった。余は全て真似るしかなかった。
 見て、触れて、知って、奪って、そうしてようやく得ることができる。だが、それとて全て借り物だ」

 本体に、何も与えられなかった余は、結局何も持っていないのだ。
 空っぽの瞳が弟を見る。
 けれど、弟の瞳も、やはりからっぽに近かった。

「だから、見せてくれ弟よ。余に、本物を。
 余と同じものでありながら違うものを、差異を見せてくれ」

 服の裾を持ち上げる。
 その手が、不意に止まった。
 視線を向けた先、腕とは違い少しだけあるふとものの付け根に布が見えている。

「……はいているのか」
「バクラが……はけって……」
「そうか」

 するっと下着の線をなぞるように指が動いた。
 脱がされるかと思えば、布越しに硬くなった男性器に触れられる。
 軽く引っかくように刺激しながら、反対の手でずりずりとシャツをまくりあげる。
 しっとりと濡れた片方の胸が完全にあらわになるまでまくられれば、右目に妙な具合の自分の体が写り、目を閉じた。しかし、目を閉じれば、左目に写る障害がなくなり、よりいっそう自分の体が目に焼きつく。
 下半身を刺激され、ぞくぞくと快楽が腰を伝う。けれど、前回のときとは違う布越しの感触が少しもどかしい。

「ぁ、ぁ、ぁ……」

 小さく、指の動きに合わせて声が零れる。
 前をいじっていた指がすっと、下へ降りた。ほんのり湿った下着の線を伝って入口を伝う。
 少し強く、ぐりぐりと押され、内部が、指の感触を思い出す。

「あっふ、ぅ……」

 さらされた鳩尾に、唇が当る。
 その唇は指とは逆に上に向かって上がり、小さな胸をまた口に含む。
 布越しではないしっかりとした感触。
 芽生え始めた新しい感覚に流されそうになりながらも、下肢を弄る指に意識を保つ。
 濡れた下着は男の部分にも女の部分にも張り付きくっきりとその形を生々しく見せ付けた。

「んぁ、む、むね……すっても……でない……」
「だろうな」

 指が、下着の隙間から直接入口に触れた。
 ぬるりとした感触と、下着との隙間に体が震える。
 一度指を受け入れたことのあるそこは締め付けはあるが、指を受け入れた。

「ぬ、ぬがさない……?」
「はいたままでも、できるからな。なら、それも一つの余興だ」

 二本の指が少々乱暴に入口を広げて侵入した。

「ああ! ぁぁ、ああ、つぅ!!」

 微かな痛み、しかし、指が与えるものは、痛みだけではない。
 背中に力が入らず、曲がり、少年の体にもたれかかる。
 内部を探るように丁寧に中を撫でられる。ぎゅうっと、内臓が引きつった。

「ぁ! んぐ、ふぁ、ひう……!!」 

 指の付け根まで指をいれ、ぐいっと、奥を押した。
 すると、びくびくっと一際強く体は痙攣し、下着の中が一際汚れる。
 ずるりと引き抜かれた指にすらぞくぞくと感覚を持っていかれながら、くたりと益々少年に体を預ける。
 余韻に浸る中、また腰をつかまれた。
 跳ねる体を軽く持ち上げられ、短く残った足を広げられる。

「奥を、確かめるぞ」

 言葉の意味がわからず首を傾げる弟の下着を指をいれたときよりも強く引っ張ると、硬いモノをあてがった。
 入口に指より太く硬いモノを感じ、それが自分の体重によって沈んでいくのを理解した。
 きつく締まる中を広げながら、抗いようも無く進んでいく。

「――――――――――――――――!!」

 反り返った喉から飛び出すのは、人のものではない言語。
 目を見開き、涙を零す弟に、少年は無表情に息一つ乱さず結合部を見ている。
 その視界は勿論弟の右目に繋がり、否応なく繋がっていく様を見せられた。
 激しい痙攣を繰り返し、がくがくと首がとれそうなほどぐらぐら揺れる。
 こつっと、一番奥に届く。

「よくできているな」

 起伏のない声が呟く。
 足の付け根同士がくっつき、すっかり少年のモノが弟の中に飲み込まれる。
 温度の無いはずのお互いの温度が、ひどく熱く感じた。
 なんとか中から溢れる感覚を逃がそうと体を捩るたび、ますます中に存在を感じてしまう。

「……動かし、にくいな」

 少年が呟いたと同時だった。
 どくりっと、内部に注がれる。
 それは、口の中に注がれたものと同じであったが、そんなことはわかるものではない。
 ただ、子宮に似た器官にどろどろと注がれる。

「……かはっ!! あが……ぐぁっ……!!
 こわ、こわれ……!! こわれ……!! おなか……へん!!」
「大丈夫だ。近い場所に注いだ方が、加工しやすいだけだ」

 乱れた思考では、少年の言葉を理解できず、ただ暴れる。
 ばたばたと短い足を暴れさせ、背を捻る。
 閉じた瞼の中、暴れる自分がありありと写った。
 ただ、その姿には違和感がある。
 がしっと、“足首”を掴れた。

「落ち着け」
「む……りぃ!!」

 叫んでから、目を開ける。
 足が、あった。
 細い、肉付きのよくない、体の延長。

「あし……?」
「目の応用だ。今度はきちんと繋がったな」

 動く足。
 もう、その欠損が痛むことはない。
 目を零れんばかりに開く弟に、少年は告げる。

「目も同様だが、長くは保たんぞ。結局は、余とお前は今のところ別の固体なのだから」

 それよりも、

「動かすぞ」

 足を捕まれ、揺さぶられる。
 先端と奥がぶつかり、かきまぜる。水音と喘ぎ声、荒い息遣いが交じり合い響いた。

「……一つに、」

 少年が、じっと、繋がったままのそこを見て言う。

「一つに、戻ったようだな」 

 小さく、息をつく。
 弟は、なぜだかその声が少しだけ、嬉しそうに聞こえた。 





「六の弟よ。また世界と闇の気まぐれに」





 前回と同じ言葉を最後に、少年は消える。
 残された弟は、もうない右目と足に少しだけ、思いを馳せた。
 微かな合間、癒された痛みは再び襲ってくる。

「いたい……いたい……」

 闇を震わせるその声は、いつかまた、隣接する世界まで響くだろう。
 それこそ、世界と闇の気まぐれに。



 今回はグロなしで、エロ多め、ついでにちょっと三男が優しいです!
 最近、ちょっとブラコン気味な三男。まあ、このままブラコンでもいいよな。
 えっと、きっと、色々育ったんだよっと言い訳します。
 そして、三男は無駄に余った力を兄弟に一時的に与えることができるんだよっという後付設定をいれてみたり。
 まあ、エロいことするために無理矢理三男を加工しました★という一面も★まじすみません★

やりたかったこと
・だっこしてこける
・おめめをあげる、でも、三男視点
・六男にちゅっちゅする 
・おむねをはむはむする
・下着つけたまま
・いれちゃう
・あしもあげてみる
・「一つに、戻ったようだな」

 こ の 変 態 ! !
 しかし、ひんぬうをはむはむする三男はとても楽しかったです。色々幸せになれました。
 そろそろ、いくらツミ様に土下座してもたりなくなってきました。後は切腹くらいしか謝りようがありません。



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