今日飲み会だから、そう言うと、王様は笑顔でついてきた。
他の奴らも王様を大歓迎。特に女が大歓迎。
俺様は妙にそれがおもしろくなくてしょうがない。
昔から、無駄にモテるのは知っていたけれど。
ビールを口に運びながら、早く家に帰りたくてしかたない。
家に帰れば、俺様と王様は二人っきりなのに。
「じゃ、そろそろお開きに……」
幹事の声に女共が悲鳴をあげる。
2次会コールの只中で、王様は立ち上がってこっちにやってくる。
俺様が二次会どうすると聞く前に、腕を掴まれた。
「帰る」
王様の素っ気ない言葉、女共がなぜか聞いてくる。
ああ、なんか嫌な予感。
「ハニーが不機嫌だから、帰らしてもらうぜ」
俺様を引きずって、王様はそう言った。
一斉に俺様に視線が突き刺さる。
なんてこった!
(嬉しいとか思っちまった)
初めてモテモテの王様を書けました。
バクラもモテますが、付き合いと口が悪いのであんまりわいわい寄って来るタイプではないと思います。
王様のハニーはかいてて正直違和感なさすぎて笑いました。