帰ろうとしたら雨が降ってきやがった。
見上げて溜息。
天気予報では晴れだと出ていたせいで、傘は無い。
濡れるのは嫌に決まっている。
一瞬、携帯を取り出し了に電話をかけかけてやめた。
今、俺様は王様と暮らしてるんだ。恐らく、了に電話をかけたら笑われるに決まってる。
習慣は恐ろしい。
今日は王様は俺様より早く帰る日のはずで、特売の玉子を買っていなければいるだろう。
耳にあて、コールを4回聞けば、「もしもし」っと王様の声。
「あっ王様? 今大学いるんだけど、迎えに……」
その先を言う前に、目の前で傘とスーパーの袋持った王様が笑っていた。
なんだか妙に気恥ずかしくて電話を切る。
うわ、スーパーの袋にあわねえ。
「迎えにきたぜ?」
「俺様の傘は?」
ずいっと、王様は自分の傘を差し出した。
ああ、これはつまり、相合傘ってやつだろうか。
王様は、スーパーの袋とか、自転車とかにあわなそうです。
やっぱり、滲みでる何かが……。
普通にイチャイチャしてる王バク……妙に不思議な気分です(おいおい)