「王様、てめえをぶっ殺す!!」
「いや、その前に膝からどけ」
王の膝の上、横抱きになるように座り、背を丸めてしなだれかかりながら盗賊は上目遣いに睨みあげた。
しかし、その視線の強さとは反対に褐色の頬はほんのり赤みを帯び、腕を首に絡めているせいでまったく迫力が無い。
なぜ、こんなことになったのか、王は考えてもわからないことに首を捻る。
確かに、この盗賊は自分の命を狙いにきたはずなのに。
「何考えてやがる」
上半身はコート、下半身は短い腰布だけ、その姿で盗賊はわざわざ足を組みかえる。
そして、盗賊はどう考えても含みのある手つきで王の胸を撫で、頭を擦りつた。
誘われているのだろうか。
そう思っても誰も王を責められないほど、盗賊は体を密着させている。
「お前のこと」
ぽつりっと呟いてみれば、褐色の肌のせいでわかりにくいが、耳まで真っ赤にして俯いた。
体は王より大きいが、妙にかわいく見えて仕方ない。
足にでも手を伸ばしてやろうかと思えばもじもじしながら体勢を変え、向かい合うように足を開いた。背筋をきちんと伸ばし、今度はその肩に顔を埋める。
密着する部分が増え、じんわりと寄せられる胸に体温が伝わった。
「嘘つき」
肩に埋められた顔はやはり熱い。
「なにが嘘つきなんだ」
聞き返せば、耳元で囁かれる。
「だって、王様、俺様がこんなことしても平気な顔してるし」
いや、別に平気じゃないと王は思ったがあえて言わないことにした。
そのまま、見ていると盗賊は益々体を密着してくる。
「俺様は、ずっと王様のこと考えているのに」
肩からすぐ目の前に視線が移された。
まっすぐと青い瞳と王の瞳はかち合う。王がアゴを撫でてればうっとりと目を細めた。そのまま背を撫で、引き寄せて唇を重ねれば、素直に薄く唇が開いて受け入れる。
足を撫でれば一度唇を離し熱い吐息を漏らす。
王はこのままここでするか寝台に連れて行くか考えていると。手をとられた。
なにをするのかと放っておけそのいつも露になっているコートの胸の中へと導かれる。触れた体温は熱い。しっとりとした肌は指に吸い付くようで心地よく、盗賊は誘うように笑った。
「ほら、俺様、すごいドキドキしてるぜ?」
よし、決めたここでしよう。
王はそのまま手を少し上にやると胸の突起をいじった。そのいきなりの動きに盗賊は一瞬の驚きと刺激に背をそらす。
「あ、王様……」
もう片方の突起には舌を伸ばし、口の中で転がした。
それだけで盗賊はびくびくと震え、中心部は腰布を持ち上げる。
「ん、あ、お、さ……」
腕を伸ばし、その頭を抱きしめた。
すでに涙で潤んだ顔は王に見られることはないが酷く艶やかで扇情的に見える。
強く突起を指で押しつぶし、こねあげて、そこから指で下半身まで伝った。その手で腰布を持ち上げたソコを布越しにこすりあげ、形を完全にすると、強くぐりぐりと刺激する。
「ひっ、いた……」
言葉とは裏腹に、体は嬉しそうにびくびくと反応し、瞳はとろんっととろける。
頭を抱きしめる腕の隙間から王は顔をあげ、もう一度口付けた。
必死に舌を絡めてくるのに答えながら角度を変えるために遠ざかった瞬間呟く。
「もっと俺のことしか考えられないようにしてやるぜ」
今度は、王が舌を侵入させ盗賊を翻弄した。
すっかり王を受け入れるようにの開発された体は素直に反応し、高まっていく。
その狭間、盗賊は荒く熱い吐息をつきながら答えた。
「む、り」
「なにがだ?」
膝を浮かすように導きながら指を盗賊から滴る液体で濡らす。
その指が足を彷徨い、後ろの入口に触れた。
「これいじょうはぁ……おうさまのこと……かんがえられない」
「そうか?」
くすくす笑いながら胸の突起に歯をあてた。それだけで中心はびくりと震え今にも吐き出しそうに見える。
一度いかせてやろうかと後ろをぐりぐりと強く撫でながら前にも手を伸ばした。
首に回った腕に力がこもる。
「も、いっぱいだか……ら……んん!」
前の裏側を攻めたてながら指を一本いれる。
柔らかく、しかしやはりきつく締め付けるそこにゆるゆると侵入させながら、覚えのある一点を突き上げた。
「ひゃあああ!!」
悲鳴と共に、びくりと体が強く捩れて中心から白い液体が溢れた。
涙を零ししがみつくのを抑えながら、指は止めない。ぐにぐにと締め付ける内部をかき混ぜながら二本目を挿れ、ゆるやかに指を動かす。
いつもは嫌がるためこうしてゆっくりしたことはしないが、今日はどうにも大人しいのでもう、2,3回はイかしてやろうと王は鎖骨を舐めながら考えた。
「おうさ、あ、おう、あ……」
前と後ろ、そして肌を愛撫されすでに熱に浮かされたような盗賊の声が、何度も王を呼ぶ。
王はそれを軽く噛み付くことで答えた。
「おお、さま……」
汗に塗れながら盗賊は無理矢理王の唇に噛み付いた。貪るように息を奪いながら、ぺろりと唇を舐める。
挑発的な動きに、王は中の指を広げるように動かす。
「おれさ、ま、これいじょう、おうさまの、こと、か、ん、がえたら……はぁあ……あたま、はれつする……」
王の頬を舐め、そして、その潤んだ瞳で懇願する。
「だから、もういいから、王様、くれよ……」
「まだそれほどならしてないだろ?」
「い、い、から」
首から外れた手が、王の服をまくりあげ、ソコを晒す。
それなりに勃ちあがったそこを握り、両手でこすりあげた。口から小さく「はやく」っと連呼し、くびれを締め付ける。
少し痛いほどの強さだったが、次の盗賊の言葉でそれは一気に質量を増した。
「なかも、おうさまで、いっぱ、ぁぁ、いに、ひて……」
手の中で脈打つ熱さと、後ろから指を引き抜かれる感触に求めるように王と唇をまた重ねた。
王は口付けのままその腰を引き寄せ、広げると一気に貫く。
「あっあぁぁぁああああぁぁぁんんっ!!」
ぶるぶると盗賊の全身が震える。
がくがくと足と腕を震わせ、虚ろな瞳は彷徨い、酸素を求めて口が大きく開き唾液を漏らした。
激痛と激しい快楽が背中合わせに通り過ぎ盗賊はもう一度白濁液を吐き出し王の手を汚す。
「い、あああぁぁぁぁ!! ああ、あぁはああっ!!」
ずぶずぶと盗賊の自身の重みで王のソレは沈こみ、きつすぎる内部を押し広げた。
蠢く中は王を追い出すようにも、更に受け入れるように波うち前と同時に跳ねる。
盗賊はがむしゃらにしがみつきながらも、必死に腰を振って王を乞う。
「うっく……」
そして、悲鳴が終ったのは、すっかり中に納まった後だった。
盗賊はまだ喘ぎ声を漏らしながらも落ち着いたのか、ひくひく動く。
「大丈夫か?」
「うっ……」
微かに頷いたようにも思える。
王は少しでも楽になるように髪を撫でたが、それも感じるのか中が軽くきゅっと締め付けた。
大きく、大きく息を吸い、大きく吐き出す。
そして、少しだけ王から体を離すと、自分の腹の辺りをなでた。
「お、う、さ、までいっぱい……」
熱い、っと、笑う。
あまりにも淫靡に淫猥に。
無意識にしてはあまりにも男を誘うようにしか見えない。
「う、あ、お、さま……中で、おっきく……」
更に内部を締め付けられ王は盗賊の足を強くつかんだ。
「あ?」
「動くぞ」
「え、ま、」
「今日のお前が、かわいすぎるのが悪い」
王は、ギリギリまで一気に抜くと、一気に貫いた。
次の日、盗賊が動けたかは、また別の話である。
王バカ=王様バカ・王様に首ったけでメロメロな盗賊王……っということだったんですが、自分の才能のなさに失望しました。
ただのデレ盗賊じゃないか!!
王バカのよさが一切生かされてません!!
うわーん。
素晴らしいものを見た後にコレを見るとがっくりします。
でも、エロかけて満足でした。