湧き上がる熱に翻弄されないように盗賊はいつも唇を噛む。
 微かな痛みだけが盗賊のプライドと意識を保たせかろうじで声を出さずにすむのだ。
 油断すれば全ての感覚を持っていかれそうになりながら、足の間を見下ろす。
 そこには王の頭があり、盗賊自身を丁寧に、それでいてどこか少々乱暴に扱っている。しかし、その荒さすら快楽に繋がってしまう体を盗賊は憎憎しく思った。
 今まで相手にしたどの娼婦よりも巧みな王の指は簡単に盗賊を追い詰め、堕としていく。

「はっ」

 呼吸と一緒に、盗賊は笑みをこぼした。
 その気配に盗賊の自身から口を離した王は目で問いかけた。

「神にも、等しき王様がよお……男の足の間で、ひざまずいてるたあ。ザマねえな……」

 虚勢を張るとしたらあまりにも弱い声。
 快楽に赤く染まった表情はそれでも王を睨むような強さを保っている。
 ひゅうっと、空気を求めて鳴る喉を動かしながらそれでも言葉をつむぐことをやめはしない。

「盗賊に、ひざまずく気分は、どうよ……?」

 軽く足で王の肩を蹴れば、その足を掴まれる。
 少しは怒ったかと盗賊が覗き込んだ顔は、いつも通りの楽しげな笑み。

「中々、おもしろい」

 そう、あっさりと言い放つと掴んだ足を口元に引き寄せ、舐め上げた。
 先ほどまでの愛撫で敏感な体は激しく跳ね思わず盗賊は口を塞ぐ。
 生理的に溢れた涙が零れ、顎を伝って落ちた。

「足をお嘗めするぜ、女王様」
「だ、れがあ、女王様だあ……」

 弱弱しく睨みつけても構わず、王はその足指を口に含んで弄ぶ。
 あるときはその付け根を噛み、丁寧に足の間を愛撫する。
 ゆるゆると小指から親指へ、親指から足の裏へ、足首を伝って太ももへと舐め上げる。
 抑えても漏れる小さな甘い声を聞きながら、王は足の付け根に舌を彷徨わせた。
 決して、そそり立つソレには触れようとせず、今度は舐め下ろすように太ももから足首へ、そしてまた足指を舐めていく。

「へ、んたい……かよ……ぁ、ん」
「感じてる奴がいう事じゃないぜ?」

 唾液に塗れた足はぬるぬると気持ち悪い。それでも、盗賊の体は素直に反応して自身を濡らしていく。
 もどかしいと、無意識に揺れる体は、決定的な感覚を求めていた。
 王の別の生き物のように蠢く舌はそうして盗賊を弄ぶことに夢中なのか決して中心には触れはしない。

「は、ああ、ちょっと、」

 待てっと止めようと足を引くが王の口はそれを追いかける。
 歯噛みし、感覚を逃がそうとするがそれももう遅く、逃げられるものではなかった。
 わざとらしく水音を立てながら内股に吸い付き、褐色の肌に目立たぬ痕をつける王に我慢の限界とばかりに盗賊は手を伸ばす。
 その顔を少しくらい叩いてやろうとする意図を持った手は、あっさりと足を掴んでいるのとは逆の手で捕まえられる。

「ひゃあっ」
「手の平も、結構感じるだろ」

 そのまま王は楽しげに手のひらを愛撫し、からかうように呟いた。
 意図せぬ感覚に思わず声を上げてしまった盗賊は屈辱に更に頬を染め小さく罵倒する。
 だが、王にはやはりその言葉も通用せず、そのまま5本の指も手の甲も舐められ、身震いさせた。

「も、やめろ!!」

 叫んだ瞬間、王は手を止める。
 ぴたっと音がしそうなほどそれは見事に。

「あっ」

 あまりにも突然の中断に思わず漏れた声。
 しまったと手で口を抑えても遅い。
 にやにやと笑う王を視線で殺せそうなほど睨みつけ歯を食いしばる。

「やめたけど、どうしてほしいんだ。女王様」
「〜〜〜〜っ!! ヤんなら早くヤれ!!」

 楽しそうにやれやれと肩を竦める王は手の平に一つ口付けを落とすと盗賊の両足を掴み、開かせる。

「おぼえ、てろ……」
「もちろん」

 その足に軽く音を立てて口付け、王は体を落とした。



 自重しなさすぎる王様☆
 サイトを開いての目標の一つである足舐め&手舐めができたので少し満足です!! そして、王様に女王様といわせられたので、大満足!!(いい顔で言うな)
 バクラほど、アリプロの似合う男はいないと思います。
 というわけで、はい、元ネタはアリプロの「跪いて足をお嘗め」です。
 とあるMADを見てから、ずっとずっと、王様に足がふやけるほど舐めてほしいと……(黙れ変態) 
 しかし、ちゃんとエロらしいエロを書いたのはおしかしてこれが初でしょうか?
 とりあえず、王様はミニスカに顔つっこんでますYO(着衣プレイか!?)



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