「ん……」

 口いっぱいに含んだソレを拙い動きで舐める。
 溢れる唾液と、その他の液体を飲み込み口を苦しさに離す。
 歯を立てぬように、それだけを考えて角度を変えてもう一度口に含んだ。
 熱く、大きくそそりたったソレは、必死に大口を開けても、ほとんど半分もくわえられない。
 息苦しさに目尻に溜まる涙を拭う暇もなく、小さな水音をたてながら口を動かした。

「へた、だな」

 不意に、上からそんなつまらなさそうな声が降ってくる。
 盗賊は声にぐわっと目を吊り上げ、ソレから口を離すと叫ぶ。

「うるせえ!! 男のナニくわえるのがうまいてめえの方が異常なんだよ!!」
「愛撫するだけなら男も女もそう変わらないだろう?
 お前、女の相手をしたこともないのか」
「ありまくりだ!! つーか、でけえんだよ!! 口に入るかそんなもん!!」

 足の間で怒鳴る盗賊のその髪をわしゃわしゃとかき混ぜ怒りを増徴させる王はそのまま足を抑えてもう一度加えなおさせる。

「俺の言う通り動かしてみろ」
「ん〜〜〜〜!!」

 喉の奥まで一気に突き上げられ、盗賊は呻いた。
 噛まなかったのが奇跡だというほどの息苦しさのに目を強く閉じれば涙がぼたぼたと零れ落ちた。
 抗おうと頭を上げるが、抑え付けられてうまく動かない。

「ほら、舌を動かして……ん……歯をたてるな」

 上目遣いに睨んでも効果はなく、一刻も早くこの拷問にも似た苦痛から開放されようと盗賊は舌を動かす。

「手も使って、一人でくらいしたことあるだろ?」

 自分の体を支える為の手を、熱いソレに触れ、反り返った部分を撫でる。
 どくどくと手の中で脈打つ存在は、自分と形は違う。
 それでも、情けないことに自分で慰めるときのようにそれを扱った。
 ぬるぬると手にねばつく感触が気持ち悪い。

「ほら、もっと、強く吸えるだろ?」

 口の中でくびれ部分を舐め、早く終れと吸い付いつく。
 裏側を重点的に攻め、王が声を漏らした箇所に強く舌を当てた。
 溜まった唾液と液体を喉を鳴らして飲み込み、唇を絞る。首を微かに傾げて舌先で半円を描くように舐めた。
 王の漏れる吐息と抑えても響く水音がなぜか自分すらも熱くする。
 頬の柔らかな場所にぐりぐりと先端を突きつけられ、抵抗するように軽く歯をあてれば、びくりっと触れた場所が震える気配。
 頭を抑える手から力が抜け、またくしゃくしゃと頭を撫でられた。

「飲み込みが、随分早いな……」

 いつもの余裕のある声ではなく、掠れた声。
 その声に、何故か頭に血が上る。口を離してしまいたいのに、なぜかせず、唾液を漏らしながら喉の奥へと導く。
 絡めるように舌を動かし、唾液の味の他に微かに混じる甘味に苦味が混じっていくのを感じた。
 自分の口で、舌で、指で相手を追い詰めていく快楽は、相手を支配しているときの感覚に似ている。
 強く吸い上げれば、いきなり強く髪を握られ、引き剥がされた。

「ぁっ」

 糸を引く唾液と共に、遠ざかるソレを思わず残念そうに見てしまったことを盗賊は気づかず声を漏らした。
 同時に、それなりの量がある白い液体が顔を汚した。
 盗賊は、顔をぬらりと濃く粘りながら伝うのを、ぼんやりと受け入れる。 
 怒りよりも、息苦しさと余韻が強いのだろう、未だ萎えていないソレを横に褐色を白く染めながらうっとりと目を細め、荒い息をつく様はぞくりとするほど艶っぽい。
 王は思わず生唾を飲み込むと、その足をふらりと盗賊の足の間に差し込んだ。

「はっ」

 いきなりの刺激に思わず息を吐き出し、ソレに頬をつける。
 触れたそこは、しっかりとした硬さと大きさをともない、感じていることを告げていた。

「いい顔だな。舐めていただけで、感じたのか?」

 王はその指で盗賊の白く汚れる顔を撫でた。
 ぬらぬらと顔が汚れるのにも構わず、盗賊は否定するように小さく顔を左右に振った。

「じゃあ、これはなんだ?」

 器用に足で盗賊のそこを弄びながら王は楽しそうに笑う。

「やめ、ろ……」

 ぐりぐりと強く刺激を与えればそれは完全に勃ちあがり、存在を主張する。

「このまま、足でイかせいてやってもいいが、服を汚すには嫌だろ?」

 暗に自分から脱ぐように促して足をどけた。

「覚えてろ……」
「ああ、その顔もさっきまでの行為も全部覚えておいてやる」

 舐めている時に食いちぎってやればよかったと後悔しながら盗賊は服を脱ぐ。
 その褐色の肌が余すことなく大気に触れたとき、王は手を広げて迎えた。 
 しぶしぶ従いながらも、王の服に先ほど王が出したものをすりつけ復讐する。
 顔を上げれば、王が唇を塞いだ。
 ゆっくりと口内をかき混ぜ、話したとき、盗賊がからかうように笑う。

「どうだよ、王様、自分の味?」
「さあな」

 もう一度、今度は触れるだけの口付けを落とすと、王はすっかり勃ちあがった盗賊のソレに触れる。

「俺も、舐めてやろうか?」
「ん……遠慮しとくぜ……」

 早く終らせろと、盗賊は王を促す。
 それに答え、王は盗賊の足を開かせ、ぬるりと先ほど汚した指でその後口を撫でた。
 これからくる感覚に、身をこわばらせながら、盗賊は唇をかみ締める。

「いっぁ……」

 夜は未だ、深まるばかり。



 色々してきましたが、実は初★フェ●。
 人間、舐めるだけでも感じるらしいです。昔は口も性器の一つとして扱われるほど感じる部分だとか。
 これでまた、無駄なえろい知識が皆様つきましたね!! マジすいません!!
 ついでに言うと、出る前のアレは甘いらしいです。出たら苦い。
 はい、下品ですみません……。
 本来は、最後までやる予定だったのですが、色々あって長くなったのでカットしました。
 ワンパターンな終り方が続いたので、こういうのもありかなーっと……。
 消化不良だったらすみません。次は最後までやります!!(おい)
 とりあえず、王様の足こきをもっと農耕にするべきだったかもしれないというのが後悔です……。



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