ズキズキズキズキズキズキズキ
頭痛がとまらない。
ズキズキズキズキズキズキズキ
眩暈が終わらない。
ズキズキズキズキズキズキズキ
記憶が消えない。
ズキズキズキズキズキズキズキ
感触がなくならない。
ズキズキズキズキズキズキズキ
赤がとれない。
「大丈夫、XXXXくん」
XXXX?
「ん、ボクわかるかな。ああ、起き上がっちゃだめだめ。もうすぐお迎えの子がくるらしいから寝ててもいいよ?」
XXXXって、誰だ。こいつ、誰だ。
「なにも気にしなくてもいいよ、ただの記憶の混濁だから……ちゃんと仕事してくれたからね。うん、覚えてないの……まあ、覚えてない方がいいかもね」
よぎる赤。
肉を裂く感触。
構えた刃の先、黒い背中。見慣れた背中。馴染んだ刃が、その背中を切りつける。
なぜ?
振り返る、赤が振返って、自分を見る。赤と目が、あった。
それなのに、自分は。
自分は?
次に目に映ったのは、白。
手を差し伸べる白に向かって、自分は、いく。
赤を置いて。
「一応、聞いとくよ。どう? 今までボスって呼んでた人を切りつけた感想?」
ズキズキズキズキズキズキズキ
Copyright(c) 2007 all rights reserved.